モバイル対応しながら「Webサイトの人格」について改めて考える
今、自分が業務で使う用のCMSテーマフレームワークをメンテしつつ、同時にスマートホン版のテーマも作ったりしてる中でふと、文章にしたくなったのでまとめます。
CMSの選定の要素っていろいろあると思うのですが、そこそこレベルの案件の場合「モバイル(ガラケー/スマホ両)対応が簡単にできる」という点がけっこう大きかったりします。
自分も以前は、モバイル対応をWordPress+プラグインでサクッとやって満足したりしてました。 特にお客さんから更新の要望がなくても、モバイル対応を簡易にするためにWordPressを導入したこともあります。
他の商用CMSでも、「モバイル対応が標準機能で簡単に出来ますよ」という点をセールスポイントにしているものがいくつもあります。
でも最近思うのです。
同じ文章・コンテンツの見た目を切り替えることが、本当に「モバイル対応」になっているのか?
と。
「サイトの人格」を意識するなかで
昨年参加した、「WCAN 2010 Summer」で聞いたIAのセッションがきっかけで、「サイトの人格」について意識するようになりました。
会社員時代に書いたブログに、直後の印象をまとめています。(非Web職の人向けの書き方をしていますのでご了承を) 『あなたのWebサイトはどんな人格?』
1年前の自分の記述をちょっと引用します。
ホームページを1人のショップ店員に例えて、その人がどういう接客をするか、という風に考えながらサイト作りをすると面白いかもしれませんね。
(中略)
優れたショップ店員というのはお客さんに合わせて話し方や表情の作り方を変えてお客さんに接しています。
Webサイトも同じで、ターゲットとする閲覧者に合わせて、適した人格を与えてやることが大事ってことですね。
(=平たく言えば「キャラを作る」ってことかな?)
- 若手営業マンっぽい感じ?
- やさしいお姉さんのイメージ?
- ベテラン技術屋さんの雰囲気?
- 社長自ら語ってるような感じ?
そのあたりを考えていくと、自ずとサイトのデザイン的なところや、サイト内の文章の言葉づかい、強調したい内容などについてのヒントが出てくるんじゃないでしょうか?
サイトに載せる情報をどのように表現するのか?
それが「情報アーキテクチャ(IA)」のキモだということを教えていただきました。
そうなんです。
サイトに人格があるとすれば、PCサイトを見に来ているユーザーと、スマートホンでアクセスしてきているユーザーと、ガラケーユーザーへの接客態度が同じでいい訳はないはずなんです。
コンテンツの見せ方うんぬんで済む話ではなく、言葉づかいや、掲載する画像自体変えていった方がいいに違いないと思うのです。
ちょっと前にseezooクラスタの方々と真夜中のTLでモバイル対応についてのやりとりで盛り上がったりしたんですが、ホントの意味でのモバイル対応ってCMSの機能やらCSSやJSやらの問題ではなくて、プランニングとか手間暇の問題になってくると思うんですよね。
モバイルファースト、とか、ワンソースマルチユースという言葉を耳にする機会が増えました。
発注側制作側運営側のメリットって確かに大きいと思うんですが、エンドユーザー側メリットってあんま語られてない気がします。
まぁ、上記はあくまで理想論であって、それを限られた予算内で100%実現するというのはきわめて至難の業です。
また、「サイトは育てていくもの=スモールスタート」の立場に立てば、簡易の対策でもいいからまず公開して、動き出してから考えるというのも重要なことです。
(中には、各デバイスで同じ情報出しとけや!っていう要望の人もいるでしょうしね。※今回はその話には触れませんが)
だから、CMSやプラグインでのさっくりとしたモバイル対応を根っから否定はしませんし、むしろ自分も大いに活用しています。
大事なのは、何の疑いもなく、その対応がベストの対応って思ってませんか? ってこと。
サイトとクライアントの成熟度に応じて、さらなるサイト最適化を提案できるようにがんばんないといけないんじゃないの?
それを肝に銘じた上で、CMSやプラグインやライブラリなどを有効活用していくのがいいんじゃないかなというお話です。
#
とはいえ、そこそこレベルのコーポレートサイトならPC/スマートホンワンソースでそんな支障ないと思うけど、ガラケー向け商用サイトは簡素でいいから別ソースにしとくべきな気がするなぁ。。。
純粋なブログだったらいいとおもうけど。
##
ちなみにこのサイトはモバイル最適化まったくしてないなぁ。せめてスマホ対応くらいはしときたいwいつやろうか。。。